2025年4月9日水曜日

pingコマンドの使い方のご紹介

pingコマンドとは?

Linuxを使い始めたばかりの方にとって、ネットワークの基本的な確認作業は避けて通れません。その中でも最もよく使われるコマンドの一つが「ping(ピン)」です。pingコマンドは、あるホスト(サーバーやウェブサイトなど)に対して通信ができるかどうかを調べるためのコマンドです。

たとえば、「このサイトにアクセスできないけど、自分のインターネットは問題ないのか?」というときにpingを使えば、どこに問題があるのかを切り分ける手助けになります。

pingコマンドの基本的な使い方

基本的な構文はとてもシンプルです。以下のように、調べたいホスト名やIPアドレスを指定するだけです。

ping example.com

たとえば、Googleのサーバーにpingを送ってみるには次のようにします。

ping google.com

このコマンドを実行すると、数秒おきに応答結果が表示されます。応答時間(time=○○ms)やパケットの送受信状況を確認することができます。

pingコマンドを停止するには?

Linuxでは、pingコマンドは自動で止まりません。実行すると永遠にリクエストを送り続けます。停止するには「Ctrl + C」を押します。すると、送受信の統計情報が表示され、実行結果を確認できます。

回数を指定してpingを送るには

永遠にpingを送るのではなく、特定の回数だけ送って結果を確認したいときには「-c」オプションを使います。

ping -c 4 google.com

上記のコマンドは、Googleのサーバーに対して4回だけpingを送り、その結果を表示して終了します。

IPアドレスを指定してpingを送る

ドメイン名ではなくIPアドレスを直接指定することもできます。DNS(名前解決)が正しく動作していないときのトラブルシュートに役立ちます。

ping 8.8.8.8

これはGoogleの公開DNSサーバーのIPアドレスで、ネットワークの接続確認によく使われます。

pingの応答時間を確認しよう

pingの結果には「time=○○ms」という表記が含まれています。これは、相手のホストと自分のPCとの間で通信にかかった時間(ミリ秒)です。数値が小さいほど通信が速いということになります。

たとえば、time=15msという結果なら、15ミリ秒で応答が返ってきたことになります。100msを超えるようであれば、通信の遅延や回線の問題を疑ってみましょう。

pingが失敗する場合の原因

pingコマンドを使っても応答が返ってこないことがあります。主な原因としては以下のようなものが考えられます。

  • 対象のサーバーが停止している
  • ファイアウォールなどでpingがブロックされている
  • インターネット接続そのものが不安定
  • DNSが正しく動作していない

こうしたときには、他のサーバーにもpingしてみたり、IPアドレスを直接指定して試してみると良いでしょう。

その他の便利なオプション

pingには他にもさまざまなオプションがあります。ここではよく使われるものをいくつか紹介します。

  • -i 秒数:pingを送る間隔を指定(デフォルトは1秒)
  • -s サイズ:送信するパケットサイズを指定
  • -t 秒数:pingの送信を指定秒数で終了(Linuxではtimeoutコマンドと併用)

例:5秒間だけpingを送りたい場合

timeout 5 ping google.com

まとめ

pingコマンドは、ネットワークの状態を簡単に確認できるとても便利なツールです。Linuxを使う上で必ず役立つ場面があるので、ぜひ使い方に慣れておきましょう。

トラブルが起きたときには、「とりあえずpingを打ってみる」が基本です。この記事で紹介した使い方を参考に、自分の環境でも実際に試してみてください。

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